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009 ミャンマー旅行体験記 (4)

 今までバガンでは、遺跡の近くで宿泊地を選んでいたが、食事時になると食事をホテルのなかで済ます事になり、不自由していた。今回初めてニャンウーの街中、シュエジゴンパゴダの正面に位置するアウンミンガラーホテルを選んだ。朝食付き、室内は冷蔵庫、テレビ、エアコン完備、それにバスタブなしのホットシャワー。夜行バスで早朝5時すぎに到着した時、すこし待機して7時からチェックイン、最終日もバス時刻の都合で、部屋を14時まで使うことができた。
 ホテル前に常時、観光用の馬車が待機、ホテル付属の貸し自転車、一日1000チャット。屋台や食堂は近所に豊富だが、唯一の難点は、夜通しシュエジゴンパゴダの拡声器から読経が聞こえてくる事。
 一日の観光を終えると、マッサージの斡旋。1時間3000チャット、その技量に個人差がある。隣国、タイの古式マッサージのように理論的な形式はなく、いわば按摩の域を出ない。

 11月26日はビルマ語で、ダザウンダイン。日本語では灯明祭と訳される。雨季が明けた満月の夜、寺院では灯明を燈して、僧侶に寄進をする。その内容は、僧侶が使う日用品・・・。袈裟、スリッパ、傘、うちわ、水濃し道具座ぶとん、托鉢に使う鉢、食器・・・など。これらは満月が近づくにつれ、街中の至る所で、ちょうどクリスマスツリーのように樹木の形状を真似て展示される。この寄進物は、町内や学校ごとに造られ、満月の前に街中を練り歩き、寺院へ持ちこまれる。現行の紙幣を、寄進物の形を真似て模型を作り、それを寄進する例も多い。すなわち、寄進するモノではなく、「現金」を寄進して用途を僧侶達に委ねる。これらの模造寄進物には、食器、うちわ、鉢などのほかに、各自が工夫を凝らして競う。
 今回、目撃したものでは、高さ1メートルほどの孔雀があった。むろん、現行の紙幣ばかりで造られており、 これが盗難される心配が無いのは、ミャンマーの庶民が崇高な道徳を維持している証であろう。
 現在まで使用されてきた、アウンサンの肖像が印刷された紙幣は、最近その流通量が減り、近い将来、市場から姿を消す模様だ。また、ミャンマー独特の端数をもつ15、45、90チャットの紙幣も、流通が激減し、今回の旅行では一度も手にすることが無かった。これら現行紙幣は、すでにボージョマーケットの古物商で、額面より高く販売されている。

written by 水野哲行